10/8熊本阿蘇ステージ　レースレポート

 

マイナビ ツール・ド・九州２０２３　第2ステージ

 

マイナビ ツール・ド・九州2023の第2ステージは、1級山岳が6つ登場する大会最難関ステージ。終日雨に見舞われたこのステージを、ワールドチームのアスタナ・カザクスタン所属のアンドレイ・ゼイツが制し個人総合時間賞でもトップに立った。

 

熊本県に舞台を移す第2ステージ。瀬の本レストハウスから道の駅あそ望の郷くぎのまでの107.73kmで争われた。レース序盤に1級山岳の箱石峠を越えた後は、1級山岳のケニーロードを含む周回コースを5周してフィニッシュする今大会のクイーンステージとなる。

 

 

 

この日は終日雨となった。序盤は逃げが決まらないまま、集団ひとつで14.7km地点の一の宮の中間スプリントポイントへ。ここは個人総合時間賞のリーダージャージを着用する前日の優勝者、兒島直樹（チームブリヂストンサイクリング）が先着。ポイント賞リーダーでもある兒島は着実に得点を積み重ねる。

 

26.8km地点の1級山岳、箱石峠は形成された逃げグループから横塚浩平（VC福岡）が先頭で通過する。しかし直後に集団が逃げグループを吸収し、レースは一度振り出しへと戻った。雨と霧に包まれた阿蘇山の絶景の中を選手たちは先へと急いだ。

 

 

残り58km地点から周回コースへと入ると、急勾配の1級山岳ケニーロードを経て、先頭は12名の精鋭選手たちに絞り込まれる。この中からライアン・カバナ（キナンレーシングチーム）が独走を見せるも、4回目のケニーロードを通過後に引き戻された。

 

8名まで人数を減らした先頭グループの勝負が動いたのは最終周回のケニーロードの上り。ペースを上げたアンドレイ・ゼイツ（アスタナ・カザクスタン）に誰もついていくことはできず、先頭で山頂を通過。そのままフィニッシュラインへ独走し勝利を挙げた。

 

 

2位争いはゼイツのチームメイトであるアントニオ・ニバリと、日本人として唯一この精鋭グループに残った留目夕陽（EF エデュケーション・NIPPOディヴェロップメントチーム）のスプリント勝負となり、ニバリに軍配が上がった。

 

 

このステージ結果を受けてゼイツは個人総合賞首位となり、青のリーダージャージに袖を通した。山岳賞はベンジャミ・プラデス・レヴェルテ（JCL TEAM UKYO）が、新人賞は留目が新たに首位に立った。ポイント賞は兒島直樹が守っている。

 

 

第2ステージ結果

1位　アンドレイ・ゼイツ（アスタナ・カザクスタン）2時間57分12秒

2位　アントニオ・ニバリ（アスタナ・カザクスタン）+21秒

3位　留目夕陽（EF エデュケーション・NIPPOディヴェロップメントチーム）同タイム　

 

個人総合成績

1位　アンドレイ・ゼイツ（アスタナ・カザクスタン）6時間15分50秒

2位　アントニオ・ニバリ（アスタナ・カザクスタン）+25秒

3位　留目夕陽（EF エデュケーション・NIPPOディヴェロップメントチーム）+27秒

 

ステージ優勝＆個人総合時間賞のアンドレイ・ゼイツのコメント

「準備期間は短かったですが、悪天候は私には問題ではありませんでした。普段はチームのためのアシストが私の仕事ですが、今日は自分のためのレースができました」

 

ポイント賞の兒島直樹のコメント

「ブリヂストンのロゴ入りジャージを着ることができて嬉しいです。最終日も優勝を目指し、そしてこのポイント賞を最終的に獲得できるように頑張ります。」

 

 

新人賞の留目夕陽のコメント

「UCIレースでの自己最高順位を1クラスで挙げることができ嬉しいです。これだけのラインレースが開催されたことを、日本人として誇りに思います。来年も参加したいです」

 

翌10月9日（月）はマイナビ ツール・ド・九州２０２３の最終ステージとなる第3ステージがオートポリスから大原八幡宮までの129.13kmで行われる。